
6年くらい前、無謀にもカカオからチョコレートを作ってみようと試みました。
子供の頃、「チョコレート工場の秘密」を読んで
チョコレート工場のあま~い香りを想像していました。
チョコレートを作っている様子に興味があり、
学生時代勉強した事があった食品加工学の教科書やネットの情報を元に自己流で作ってみました。
*チョコレートの作り方*
生のカカオをバナナの葉っぱに包んで発酵させる。
(生のカカオは日本ではほぼ入手不可能。植物園で譲って貰える場合もあるらしい)
↓
発酵後、天日に干して乾燥させる。
(この状態で日本に輸入される事もある。大手製菓メーカーで譲ってもらえるかも!?)
↓
ローストします。
(この状態で流通している物がある。でも、入手困難&なかなか高価です。)
↓
カカオの実を砕いてカカオニブに。
(砕いた状態のカカオニブという物。上の画像の物です。
入手可能で砕く前の物より安価です。)
↓
カカオニブを細かく潰していきペースト状に。
(カカオバターを含んでいるので潰していくと徐々にペースト状になります。)
↓
出来るだけ細かく挽いていきます。
(市販のチョコレートは15ミクロン前後だそうです。家庭では多分、不可能。)
ミルで挽いてすり鉢や乳鉢でひたすら練りました。
↓
コンチング
(65~80度の間でひたすら練り上げる作業)
湯せんにかけて混ぜました。疲れるので温度をキープして時々混ぜる事3日。
酸味や雑味がなくなります。
コンチング前のチョコレートは少し酸っぱかったです。
↓
砂糖、カカオバター、生クリームで味を整えます。
↓
テンパリング
(50℃→28℃→32℃に温度調整する事で口当たりが滑らかになります。
自家製のものは粒々が残っていて滑らかとは程遠い出来上がりでした)
↓
お好みに加工。
粒々すぎたのでトリュフにしました。
↓
完成or3ヶ月冷蔵庫で熟成。
製菓企業などのHPではここで梱包して出荷となっている事が多かったのですが、
食品加工学の教科書ではここから3ヶ月熟成させるとありました。

作成中の画像が見当たらなくて残念です・・。
旧ブログからお引越しする時に画像が壊れてしまったようで><
でも、どの工程の画像も粒々がいっぱいの茶色いペーストでした;;
肝心の味は・・不味かったです。
ローストやコンチングの温度や時間は企業秘密なようで
あまり詳しいレシピは見付けられませんでした。
それよりも、カカオの粒がしけたナッツのようになっていました。
香りはなかなか良かったのですが、チョコレートは口当たりも重要ですね。
手作りした事によってチロルチョコの偉大さを知りました。
チロルチョコにヌガーやビスケットが入っている理由が分かりました。
高級チョコレートが激安価格に設定されている事が身をもってわかりました。
チョコレートは他のお菓子や料理より大変な手間がかけられています・・。
BOXはホワイトチョコレートで作りました。
ホワイトチョコレートの作り方が良く分からなかったので、
カカオバターに砂糖と生クリームを適当に加えました。
こちらは簡単でそれなりの味でした。口当たりも良かったです。
家庭で作るのは無謀なので冗談でも
「手作りチョコレートって市販のチョコレートを買って溶かしてるだけでしょ?」
「手作りチョコレートって手作りっていうの?」
と言うのは止めましょう。
家庭で生カカオから作るのはほぼ無理・・カカオ二ブからでもあまり美味しくありません。
色々作ってみましたが、チョコレートだけは二度と作りたくありません;;